adtech周辺に興味がある人の四方山話

adtech, marketing, data analysis, etc...

株式会社ミクシィを退職していました

ありきたりですが、自分にとっては大きなターニングポイントですので書き記しておこうと思います。

2011年7月に入社し、約2年間お世話になった株式会社ミクシィを6月30日付けで退職していました。既に退職日を大きく過ぎているので、タイトルは過去形にしています。(早くソーシャルメディアのbioを直さないと!)

在職中のあれこれ

ミクシィでは技術部研究開発グループという、これでもかというほどギークな感じの方たちが集まる部署でお仕事をしていました。(当初は別の部署での採用予定だったらしいのですが、@kimurasさん に拾っていただく形で、研究開発グループ所属になりました。感謝感謝です。)

主なお仕事は、ソーシャルグラフのデータを使ってデータマイニング/データ解析行い、その結果を実際にサービスに組み込みよりユーザーが使いやすい、楽しくなるような研究開発活動をしていた、というのがざっくりとした表現になるのでしょうか。研究やデータ解析だけでなく、サービスに関わる開発まで、幅広く関わらせてもらいました。

2011年はFacebook, twitterがビジネス雑誌等でガンガン取り上げられ、徐々にSNS自体が盛り上がり初めたタイミングだったと思います。当時は、今ほどFacebookやTwitterが爆発的に普及していませんでしたので、規模においても質においてもmixiはまさに日本一のソーシャルグラフで、そのデータを触れる環境というのは大変刺激的でした。「ソーシャル」「ソーシャルグラフ」という単語が一人歩きする中で、概念論ではなく直接データを触ることができたことは非常に大きな経験だと思っています。ソーシャルグラフの可能性と現実の両方を体験できたと思っています。

チームメンバーは自分の入社時からは大きく入れ替わったのですが、最終的にはデータマイニング、検索、セキュリティ、認証・認可とそれぞれの得意分野で恐ろしいくらいハイレベルなメンバーに囲まれて、データ分析一辺倒だった自分の視野を大きく広げて頂きました。さらに最後の方では、リーダーという役目も拝命し、そういったメンバーがいるチームのまとめ役(そんなに何かしてたわけではないですが)を経験させていただきました。本当に大きな経験だったと思います。

その他、大人数での開発をはじめとして、スクラムなどの開発手法にふれたりと、エンジニアとして非常に学ぶことが多かったです。

転職の経緯ですが、このブログをたどっていって頂ければ分かるように、アドテクノロジー/デジタルマーケティングのおもしろさにのめり込んでいき、データ×マーケティングという領域により振り切ってコミットしたいな、と思ったからです。

今何してんのよ

有給消化期間+αでとあるスタートアップのお手伝いをしています。実はまだ正社員としてどこかでは働き出している訳ではありません。いわゆる無職期間ができてしまいました。

で、どこを手伝っているかといいますと、株式会社カンムという会社です。 カンムはCLO(Card Linked Offer)というサービスを展開しているスタートアップです。

カンムの代表である@8makiとは、金融×Web×データ解析という非常にニッチな領域での友人です。カンムはCLOの前にマーケットギークという金融ニュースサイトを手がけていまして、そこに意見したりしつつダラダラと関わってきた仲です。

前職に在職している間も、いわゆる週末スタートアップ参画みたいな感じで、雇用関係はない中でサービスへの意見やちょっとしたお手伝いをしていました。その後CLOの本格的な開発に際して、立ち上げからけっこう深くサービスに関わらせてもらっています。完全に宣伝になってしまいますが、先日、カンムはクレディセゾンに対してサービス提供を開始しています。

じゃあ次はカンムですか、という話になりますが、結論から言いますとジョインはしません。ここは完全に個人の事情になるのですが、今のタイミングでどシード状態のスタートアップには参画できないな、という結論になりました。

とはいえ、Webサービスを展開するスタートアップと異なり、すでに売上の目処がたっていたり、資金調達を完了していたりと、意外(?)と堅実にやっていると思います。また、ここ最近のCoineySquareが確実に広がりを見せていたり、最近だとWebPayのローンチなど、決済業界自体が変革の時期に来ている感じで、スタートアップを応援していこうという流れもできてきつつあります。そいうい意味でもカンムは大変いいポジションにいる優良スタートアップだと思っています。絶賛人を探している( wantedlyjobshare ) ので、ビビッときた方、興味をもってもらえた方は一度話を聞いて頂くといいと思います。セカンドオピニオン的に内情知りたいという方は自分に声をかけてもらえればと思います。僕も次の会社の就業規則が許す範囲ではカンムとは関わっていければと思っています。(さすがに今みたいにwantedlyなどでメンバーとして名前が出ることはないでしょうが。。。)

余談ですが、自分が関わったサービスがTechCrunchに出るというのは中々うれしいものですね。

これから

幸いいくつかの企業さんからお声がけ頂いており、もうすぐ次については言及できそうな気はしています。たぶん、というかほぼ確実にDMP(Data Management Platform)に関わる何かをやると思います。課題は色々とある分野で、ここ半年から1年くらいが市場として伸びるかどうかの分かれ道な感じがしていますので、なんとかいい流れを作っていければなあと思っています。

おまけ

あ、そういえば、前職の最後の最後に雑誌の執筆依頼を頂きまして、それがもうすぐ発売されます。 すでに予約は始まっているようで、ついに自分の名前もAmazonにインデキシングされてしまいました。

自分がいわゆるデータサイエンティストかと言われると、中々微妙な部分もありますが、大規模データをデータマイニングする際の今昔みたいなのが分かるような記事を書かせてもらいました。 ページの都合もあり、すでにゴリゴリと大規模データ分析されている方には物足りないかもしれませんが、大規模データの活用って実際どんなことしてるのよ、ということを実例を交えつつ説明していますので、興味のある方はぜひ手にとって見て頂ければと思います。